エリア理論とチームが求めるスナイパーの動きについて

 エリア理論ってのは単純に言えばポジションというか区域というかを確保したら強いよってことです。じゃあ、チームでいろんなエリア取っていこー。って、まあそう簡単に行く話でもないので今回解説するわけです。

 とりあえずなんで強いのか、ってところから始めましょう。

 

 

 エリアを取る→安全区域増える→クリアリングをしなくても良い場所が増える

 結果、移動にかかる時間が短縮(寄りが早くなる)・集中する場所(敵の位置の予測場所)が限定されることで撃ち合い強くなる・自分たちにとってやられたら辛い選択肢が減る。

 

 エリアを取る→安全区域が増える→相手がやられたら辛い選択肢が増える

 結果、作戦’(挟み系・フェイク系)や話し合いで決めたムーブが実行可能・一度落ち着いて状況把握をする時間が取れる

 

 エリアを取る→安全区域が増える→事故が減る

 結果、相手の裏取りによる1on2以上交換がされない・運ゲーが減る(情報の少なさによる運ゲーのこと)

 

 わざわざ書く必要ない気もしますが大体これで9割ぐらいの要素は記述できたんじゃないですかね。

 

 さて、ではこのエリア理論を有効的に活用するにはとある概念を知らなければいけません。それがリソースの概念です。要するに、○○のポジション、区域を取るのには人数が○○人とグレネードが○個……FBが○個……SGが○個……という風に、自分たちの資源をどれだけ必要とするのかってことです。

 

 当たり前ですが自分たちの資源には限りがあります。指揮官的には味方がなに持ってるのかは把握しておきたいし、ライフも当然知っておきたいです。なぜなら、瀕死の味方が最初に突っ込ませるという愚行や、グレネードもなしに強行ラッシュはしたくないですからね。

 

 ということは、自分たち的にはリソースの使用量をどうするのかってことを常に意識する必要があるわけですよ。それがマップ研究の大切なことの一つですね。

 

 ○○の場所を取るなら大体これぐらい、○○はこれぐらい。ここは最低限欲しい、ここは別に取らなくても良いポジション。挟みの作戦ならこちらを優先的に取る必要がある。フェイクならここまで取っておけば成功できる。

 

 話をまとめると、エリア理論はマップごとにかなり大きく差を生み出します。なぜなら自分たちのリソースに限度があるからです。リソースは少なく済むことに越したことはありません。その上で、たくさんのエリアを取ることで優位を広げましょう。って話です。

 

 

 スナイパーがなぜ必要なのかも書いておきましょう。

 エリア理論を行うために、スナイパーがいないと取るのが難しいエリアorスナイパーがいるとそのエリアを取るメリットが大きくなる場合に運用します。

 

 そしてスナイパーの動きについてです。

 スナイパーというのはどのゲームも体一発で死ぬゲームが大半ですから、先に見ている方が基本的に有利と考えます。ということは、一度手に入れたエリアをより強固に、そして取られたことが相手に対してより脅威にするための動き、それができるのが唯一無二のスナイパーです。

 

 レベルがあがってくれば敵は取り返しのために当然FBを使ってスナイパーの動きを封じてきます。使ってくれるなら、それだけリソースを削ることができたとプラスに捉えられますね。なにをされてもメリットしかないです。

 

 具体的にそのスナイパーの動きでチームがどう変わるのかと言うと、グレ無しで覗けば死の可能性があるということを相手に与えるだけで相手の動きを縛ることができます。つまり、前の記事で書いたコントロールの概念ですね。これは作戦に応用できます。そう、スナイパーが存在し、一定の強ポジに着くだけで作戦を実行可能となるパターンが非常に多く存在するわけです。そして、その作戦をいかして逆にフェイクの作戦をかけることもできるでしょう。

 

 取られたら嫌なエリアに対してスナイパーが常に存在することは、とんでもなく面倒な状況となります。相手が嫌がる動きを意識すると、それだけでスナイパーとしてのミクロ的な動きは洗練されていくでしょう。

 

 例えばの話ですが、個人的に超アグレッシブなスナイパーよりかは、自分が死なないことを優先するようなスナイパーのほうが面倒くさいです。殺す機会をたくさん与えてれくれる代わりに、こちらも殺される機会が増える。この状況よりも、殺す機会があまりなく、殺される機会が少ないほうが絶対的に面倒くさいです。

 

 なぜなら、スナイパーに対する対処法というのが明確に作戦として作りづらくなるからです。勝負ばかりしてくれるならアンチの動きを取れば良いだけの話ですが、いちいちコロコロと場所を変えてくるような方がメチャクチャうざいです。まあ、圧倒的AIMがあればアグレッシブな方が相手にとっては面倒でしょうけどね。

 

 自分たちがテロで設置した後、相手が取り返しのときにスナイパーが存在すると無駄なピーク(ちら見)が許されず、出過ぎで死ぬとかそもそも情報を得づらいとか、とにかく動きを縛られやすくなります。まあ、その分取り返しにかかる速度はわりとかかってくれたりもするんで、一概には言えないですけど。

 

 スナイパーは、味方が安心する状況を生み出すこともよりも、相手が安心できない状況を与え続けることが優秀な動きだと思っています。

 

 例えば集団で同じ場所を詰めるスローラッシュみたいな動きがあったとしましょう。個人的にこの作戦で一番うしろにスナイパーを置くぐらいなら、もう一つ別のポジション……相手が寄りに使ってくるような区域にスナイパー一人で待たせたほうが強いと思います。陽動というか、たった一人でそのエリアを支配できるような状況を作れるのがスナイパーだと思っています。

 

 当たらないと味方が困るような作戦をするぐらいなら、最初から外したとしても相手からウザがられるようなポジションにいたほうが強いんじゃないかなと思うわけですよ。

 

そういうわけで、スナイパーの動きは自分が脅威となって相手に嫌がらせをすることと、エリアの強化、維持に努めましょう。