インプットとアウトプット、そのための細分化

 ゲームに限らず、なにかを極めるときにはインプットとアウトプットの流れが必要になります。

 知識や経験、技術インプットと、それを結果として残すアウトプット。これらは、単調に練習→実戦となるわけではありません。事細やかにインプットとアウトプットを繰り返しています

 

 

 まずAIM練習をするのであれば、練習をしている最中にインプットとアウトプットをしているはずです。なぜなら、アウトプットからスタートして、ミスしたことや感じたことから修正に入り、インプットをしているわけです。そしてその修正を何十分か何時間か続けます。これはアウトプットとインプットを永久に交互に続けています

 AIM練習(インプット)→実戦(アウトプット)というわけではありません。

 

 グレネードの練習もそうです。グレネードの暗記から始まり、実戦で投げる。これは、正確にはグレの暗記(インプット)→投げられるようになる(アウトプット)

 →投げるタイミングや素早く投げるまでのAIMの動かし方道中で隙の限りなく減るAIMと動き……。

 すべての一つ一つのインプットには、アウトプットが絡みついています

 

 ということは、一つ一つの作業は分解して考えていくことが重要と言えるでしょう。

 

 一つのグレネードの暗記たった一つの作業と考えてしまうと、本来細分化されているはずの思考をすべてすっ飛ばして頭でっかちな暗記の方法となってしまいます。それでは、実戦で使えるはずがありません。これが、いわゆる間違った暗記の方法となります。本来の用途、タイミング、精度――――これらの間違い、悪さ、低さは、その細やかなインプットとアウトプットが理解できていない証拠となります。

 ではどうすればそれが解決できるのか。それは単純に分析力を上げることです。細分化の本質は、基礎の理解(行為の目的を把握です

 

 そもそも、基礎の理解すらできずに、効率化した練習(インとアウト)はできません。とは言え、基礎の理解にはまず非効率的ながらも練習時間を必要としてしまいます。理論から勉強する小学生の算数がほぼないのが表していますが、そもそも基礎の理解というのはかなり高度なことです。

 しかし、基礎の理解さえできれば、あとは簡単です。応用というのは基礎の考えが入り混じったことであることが大半だからです。

 

 では、一例としてFPSで挙げていきます。

 まずFPSとはなにか。それは五分の状況で撃ち合いに勝つ確率を50%としたときにいかに様々な要因で勝率を高められるのかを求めるゲームです。

 

 ではその基礎とは? 撃ち合いに勝つための作業の一つ一つのことです。つまり、今回の基礎の理解=撃ち合いに勝つための作業の一つ一つがなにを目的としているのかを把握すれば良いわけです。

 例えば、

 

 敵の攻撃が当たらない確立を上げる・敵よりも人数有利で攻める、守る・自分の攻撃が当たる確率を上げる...etc

 敵の攻撃が当たらないために隠れる、AIMを置く位置を意識する、動き方を意識する(味方に釣ってもらう)、グレネードを利用する。

 敵よりも人数有利になるために、グレネードを利用する、情報を得る、動き方を意識する(カバー)。

 自分の攻撃が当たる確率を上げるなら、そもそも撃ち合いに勝つ確立を50パーセンよりも挙げてしまうAIM練習、動き方を意識する(出方)。

 

 

 このように、すべての練習は撃ち合い確立50%としたときに、勝率を上げるのを目的として発展しているわけです。

 ですから、一つの作業で細分化に悩んだときには、まずその一つの作業がなにを目的としているのか。という論点で分析していけば細分化が楽になることでしょう。

 細分化が楽になれば、インプットとアウトプットの質が向上し、ゲームが上手くなる速度が上がります。