数多くの初心者が聞いてきたであろう『カバー』という言葉
そして中級者以上に上がろうとする人たちに立ちはだかる壁『釣り』
この二つについて解説していきます。
カバーと釣りは密接に関わっているので、同時進行で解説します。
概要
カバーとは
撃ち合いに勝つ手段の一つです
銃を撃つ以外にもカバーというのは存在し、味方の撃ち合いを勝たせてあげられればそれはカバーです。例えばグレネードを投げてあげるとか。
釣りとは
殺し役と釣り役に分かれてから、釣り役が相手の気を引いて、殺し役が敵を撃ち合いに勝ちます。
釣り役に求められるのは死なないことです。
殺し役に求められるのは撃ち合いに勝つことです。
殺した後は釣り役に回ることが多々あります。なぜなら殺したことで自分の位置をバラしたので。
範囲はこんな感じですね。
では細かく説明していきましょう。
カバー
カバーには主に二つに分かれており、さらに+αもあります。
+αというのは、釣りのテクニックも使ったカバーですね。
1.攻めカバー
使うタイミング:こちらが動かなければならないとき
1番がカバーです。これがみんなの想像するカバーの図です。
定義的にはアクションを起こした味方へ合わせるってイメージですかね。また、左端と右端から同時に飛び出すタイプもあります。
味方が前に出るとして、カバーのグレネードを投げるタイプも攻めカバーです。
問題点
味方の立ち位置によっては強さが上下します。カバーに入った自分ごと死ぬときの状況は、だいたい攻めカバーです。
味方が壁から出すぎていたり、味方が即死するとAIM勝負に持っていかれます。
安定感がないということです。
2.待ちカバー
使うタイミング:相手がこちらへ来てくれるとき
1番がカバーです。技術のいらない、誰でも知っていればできるカバーになります。
定義的には相手のアクションに合わせてカバー側が動くことです。
このカバー方法さえ知っていれば、初級者ですら上級者に撃ち勝てると思います。
やり方は色々ありますが、このタイプは味方が下手くそでも前に詰めないタイプであれば自分からこの状況を生み出せます(自分から立ち位置を味方に合わせてあげるということ)。
問題点
基本的に受け身なので同数の撃ち合いでは不利になりがちです。それだけです。
攻めカバーと違って、味方の理解がないと実行できないのが辛いところですが、実践できれば圧倒的な強さをもたらしてくれます。
PS.攻めカバーも待ちカバーも、本質的には強さは同じです。しかし、難易度の面で攻めカバーのほうが難しいので、誰でも最高レベルの技術を発揮できる待ちカバーを推奨します。
よくある間違い
これは攻めカバーの形です。
しかし、画像の状態では2番がカバーできるかどうか確定ではありません。
理由:味方が撃ち合いをはじめたときにすぐにカバーができないから。
この状態はFPSでは本当にありがちです。誰かが先に撃ち合う状況なのに、そこへ参加できない状況は最悪です。
だから攻めカバーってのは難しいんです。難易度が撃ち合いを始める味方へ依存しているので。
正解のやり方
先程の待ちカバーの状況
もしくは、攻めカバーなら↓。
これなら絶対にカバーに入れます。勝てるかどうかは待ちカバーよりも落ちていますがね。
なぜなら、相手の向いている方向が視野90度以内と、かなりAIMの移動距離が短いからです。狙うならやはり待ちカバーのようなAIM移動距離が視野90度を越えるものです。
これは別解です。こちらは2番が撃ち合いを始めた瞬間に、1番は視野を180度回転してカバーすることになります。ちょっと嫌ですね。
1番が外側を向いてる理由は、敵が外回りをしてくる可能性があるからです。
敵が外回りしてきたのなら、2番が待ちカバーとなるでしょう。
敵が外回りしてきた場合に役割が変わる。このような流れを両者ともに認識していないと、緊急時に驚いて撃ち負けてしまうかもしれません。
カバーまとめ
攻めカバーはみんなの想像するカバーです。こちらは難易度や撃ち合いの勝率がアクションする味方にすべて依存しています。
突き詰めれば……技術的な最終極地では攻めカバーも待ちカバーも変わりません。
ただ、誰でもできる上に誰でも最終極地になっているのは待ちカバーです。
待ちカバーはその特性上、状況下によってカバー役が変わることがあります。また、味方の立ち位置によって選択可能かどうかが決まります。
見殺しやベイトに近いようにも思えますが、それとは別です。
上の二つは、相手が油断しているという仮定のもと動くのですが、カバーはなにがどうあろうと撃ち合いに勝てるものですから。
味方のくれた情報を活かせる位置にあなたが移動するのです。
それを意識して練習していれば、FPSというゲームの遊び方が分かると思います。
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釣り
釣りとは、要するに味方が与えた情報を活かして、有効活用するということです。
……これだけ見ると待ちカバーに似ていますよね、実際そうなんです。
釣りにおける最大の利点は、味方の死ぬ可能性が大幅に減るということです。
攻めカバーや待ちカバーではどうしても味方が死ぬ確率がある程度でてきますが、釣りの技術が高ければ誰も死にません。
釣り役
敵の位置を取得し、味方へ伝える。そして、相手の視線を固定させます。殺し役へAIMが行かないようにしたいのです。
求められるのは絶対に死なないこと+できるのなら釣り役が殺してしまうこと
いかに『自分が釣り役だと気づかれないか』というのが大切であると同時に、逆に釣り役っぽい動きをして相手を騙すという高等技術もあります。
とにかくFPSにおけるチームプレイのすべては釣りにあると称しても過言ではないです。釣り方には色々ありますが、基本的にはピークと銃声、そして殺意です。
殺す気のない釣りでは、魚は引っかかりません。
殺し役
かかった魚を殺しましょう、以上。
釣り役と殺し役は交互に入れ替わる可能性が高いので、柔軟に動くのがコツです。
実際例
この図で赤色が自分たちとしましょう。
さて、まず青の1番が邪魔です。こいつを殺すには赤3が釣り→赤1が殺し役になります。このときに重要なのは青1の情報が手に入ってるなら、赤2は青2と戦ってはいけません。赤3が殺し役に回れないので。
次は青2が近いですね。こいつを殺すには赤2が釣り→赤3が殺し役でしょう。
これが一般的な流れです。
逆に言えば、この流れを理解していない人が先制1killを取られて、しかもカバーに入れないって状況を作ってるんですね。
例えば、青2を殺すときに赤2が殺し役に回ることは基本的にないんですよね。遮蔽物の関係上、赤3が殺す方が確実性があります。
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余談
世間一般で、よくマップを覚えようって言葉があるじゃないですか。あれってかなり不誠実な言葉で、上記の流れも覚えようねって意味が混ざってるんですよ。たぶん。
マップ研究っていう言葉って、単純にグレネードを覚えるとかそういう概念とは別で、もっとシンプルにこういうことも覚えるんですよ。
ひどい話です。誰も教えてくれない。
さっきの実際例ですら、赤3は釣り役と殺し役の両方を担っているんですよ、相手のポジションによって。
これを全員が共通して知っていなければあまり有効的には扱えません。
しかし、FPSを五人でVCをつなげながら遊ぶなら、釣りの技術をみんなが知っていると楽しいですね。
二人や三人だけで遊んでいる人たちも、この釣りの技術は磨いてみると少人数だけでも使えるものなので損はないでしょう。
死なないことの強さは偉大なもので、待ちカバーはきれいに決まればHP1でも勝てます。
守り側が難しい、守り側が苦手という人たちに共通しているのがこの手の技術が単純に不足しています。
攻め側は攻めカバーの形を取ることが多く、やることが分かりやすいので技術が足りていなくても撃ち合いに勝つことはできてしまいます。
ただ、守り側の場合はきちんと理解していないとカバーに入りづらいときが多いです。理由としては、数ある敵の侵入口を見ていないといけないので、事前に準備の必要なカバーという行為ができないからです。
もし仮に釣りをうまく扱うことで人数差を生み出せたのなら、それは素晴らしいことでしょう。釣りが上手くなることで死ななくなり、死なないだけであなたにはカバーの権利と、相手に時間を使わせる可能性が与えられます。
生きてるって最高ですね!
おわり