チームに存在すると成長速度が倍増するメンバーについて

 

 ゲームに限らず、いろんなことに関してのチームで同じことがおそらく言えます。

 

 

 

 まず他言語が扱える人です。ゲームでは基本的に中国と韓国と一部のヨーロッパの国+アメリカが段違いに強いチームが多いです。ですから、他言語が扱えれば海外の先進的な知識を取り入れることが可能です。

 優秀な解説をしている動画や強者プレイヤーの生放送を理解できたり、質問を彼らにすることができます。

 さらには、海外チームとの交流、ないしは対戦が可能です。海外チームとの対戦はそもそもメタが違うことが多いのでかなり勉強になります。このメタというのは、例えば国柄の出るプレイヤーの動き(アグレッシブかそうでないか)、キャラクター差の存在するゲームなら、そのキャラクターをどのように選ぶのかであったり、チームとしての動きが個人技強めであるのか、集団主体であったりなのかと大きく違うことがあります。

 これらは多種多様な動きに対する対応力が手に入るので、対戦の価値はとても大きいですね。

 また、チームコミュニケーションのやり方を手に入れることが可能なのは大きいでしょう。いわゆる、報告の仕方という奴です。

 昔、日本がFPSに浸透し始めた当初に、自分のライフの量を報告するという概念はありませんでした。ですから、瀕死のプレイヤーが先に前に出て瞬殺されて、人数差を上手く行かせないという事例がありました。しかし、とある日本の上位プレイヤーが海外のチームの報告の仕方を聞き取ることでその報告の存在を理解、真似ることで、当時としては最先端の技術を手に入れることができたので、強さの差が広がりました。

 このように、最先端の報告技術から、基本ながらも意識できていない報告技術、他にも、チームとしてのタイミングの合わせ方など、様々なやり方を手に入れることができるわけです。とあるチームでは3,2,1で合わせていたり、いっせーのっせ(海外の言葉でそういう意味)で合わせていたりなど、色々チームごとに差があるわけです。

 となると、その合わせの前にはなにがあるのか。タイミングの合わせ以前に、チームメンバーが作戦実行可能なのかの確認をきちんと取っているんですね。事前準備の確認を行っているため、作戦の成功率が高いわけです。

 しかし、チームによってはその確認が少ないチームもあります。それらは作戦の精密さは低くとも、圧倒的な速度で相手を翻弄することもあります。それもまた、一つの強さです。

 まあ、その年で最も強いチームってのは大体確認が少なくとも完璧な精度で作戦をこなしてきたりするので、一番強いチームってのは参考にすると辛いかもしれませんね。才能レベルでの差があるので参考以前の問題なのです。

 

 そんなこんなで他言語が扱えると、海外の技術を取り入れることができるのでチーム力の上がる速度が跳ね上がるわけです。

 

 

 次に、正解を見つけ出す才能のある人です。

 それは、○○という状況で△△が既に起きていたら、××が正解である。と導ける人です。これは後天的に得ることもできますが、その得ること自体に才能が必要だと思います。プロプレイヤーたちの動画を見ることで入手できることが多いですが、やはりできない人はいつまでもできないですね。

 準じて、○○か××のどちらが正解なのか分かる才能のある人。なんてのもあります。

 これは上の劣化版で、上の例では正解が分からない人ですが、正解の選択肢を絞ってくれれば分かる人です。こちらは努力で大多数の人が開花できるレベルだと思います。

 

 どちらが正解なのか分かる才能のある人、これはカードゲーマーにはよくある思考方法だと思います。いわゆる、消去法というやつです。選択肢の差を発見することで、メリットとデメリットの点数をつけ、プラスが多い方を取る。すごく単純で、けれど本気で会得しようとしなければ手に入らない技術です。

 正解を見つけ出す才能のある人は、消去法などせずに、一発で正解を見つけられる人ですね。まあ化物だと思います。

 

 

 続きまして、短期記憶に優れている人(報告を忘れない人)です

 チームゲーでは報告がもちろんあります。そして報告は最新の物だけが大切なわけではありません。過去の動きから相手の癖を読み取ることや、確率論的に勝率を上げることはできるわけです。チーム全体として、報告を忘れない人が一人でもいれば勝率は間違いなく上がります。自分はできないので指揮官をやっていたときはメモ帳を使っていたこともありました。この能力があれば強いことが分かっていたので、対策としてメモ帳を使ったわけです。これは才能なしに対策可能ですね。

 また、興味のない報告だとしても忘れないわけです。というのも、いくらチームと言えど、個人や二人程度の間でしか必要とされない情報は9割以上のゲームで存在するでしょう。なので、その不必要な報告ですら忘れない人は良いアドバイスが試合中にできる可能性が高いわけです。

 

 

 あと二つ挙げます。飽きない人です。

 例えば強い動き、前提の動きがあるとして、それを飽きずに毎回こなすのはわりと人間できない人が多いです。なぜなら面倒くさいと思う人が多いから。その動きをしなくても結果が変わらない時ってのがあるので、それにかまけて楽をして前提の動きを疎かにするダメ人間は少なくありません。飽きない人というか、面倒くさがりは基本成長速度が遅いですね。

 また練習に飽きてしまう人がいます。例えば、自分より技術の高いプレイヤーを参考にするため、動画を見るのは大半の人が行う基本的な練習ですが、それを一日二時間一ヶ月間続けられる人は、多分そのゲーム中のプレイヤー人口の一割切ります。だから、決まったメニューを決まった量だけやれる人ってのは、努力の範囲ではあるものの、もはや才能の粋と言っても差し支えがない割合なんですよね。やろうと思えばできる、これは可能ではあるものの、統計上では才能レベルの位置づけになってしまうんですよね。

 

 最後に、素直な人です。

 人の意見を聞き入れない人or自分で確かめるまで疑う人は、言い換えれば確実な正解を求めたがりの症候があるわけですが、ぶっちゃけ成長速度が遅いです。人より無駄なことに時間をかけてしまっているわけですから。また、それを快感に感じているので(不正解であることを確かめることが必要なプロセスだと思っている)効率が悪いです。

 考察することに意味のないことを考察しても仕様がないんですね。

 しかし、それでも遠回りすることに意味がある論を唱える人はそれなりにいます。確実な正解に至る理由を考えることで、技術が上がると思う人もいるでしょう。個人的には「効率悪いなぁ」としか思えませんが。

 というのも、No.1を目指すならそれでも良いんですよ。見捨てられた知識が、実は大切な知識だったり、最も必要な技術だったりすることってのは、少ないですが事例があります。その当時の流行の作戦ってのはどのゲームにも存在するので、大昔の作戦が、その最新の作戦に対してカウンターとなったりとか、過去の遺物でしかなかった知識が現在で見直されるってのは、服の流行みたいなものでめずらしくないことなんです。

 しかし、それは最新のメタを覆すことで、その時期に最強になることを目的としています。この意外な視点から最新メタのカウンターを取る行為って、チーム力の成長速度を上げるわけではないんですよ。ただ新戦法or旧戦法で新メタを作ることで最も強いチームに成るわけです。これって、技術とかとは別の概念なんですよね。例を挙げるなら、そのチームにしか意味がない対策を作るようなもんなんですよ。勝利は得られるんですけど、そこにチームとしての強さを向上させるわけではないので、意味ないんですよね。

 だから、世界大会で一番取りたい、国内大会で一番取りたい。っていうなら別にやればいいと思いますし、それは強い戦略だと思いますが、チームとしての強さを上げたいなら別のことした方が効率良いんですよね。

 指揮官的には作戦の流行の流れを知っておくと(例えば○○のグレネードが開発されたので廃れた~とか)見たことのない場面が起きても対応力とか上がりますが、そんなことはチーム力を上げてくれるわけではないのです。

 

 

 他言語が扱える、反省点を見つけるのが上手い、短期記憶に優れている、飽きっぽくない、素直である。

 この5種類の内のどれかに当てはまっている人は、チームゲーでは重宝される人ですね。